作 品 アイデンティティ - 老いと病い は、 プロジェクト 72 の中のアイデンティティ・シリーズ を構成する作品群の1つです。 これは、 視覚的な フィードバックと サウンド生成を 伴う スクリーンを 用いた インスタレーションの 1種で、 美しい画像と デフォルメされた 訪問者の 画像により 新しいタイプの 動画を 作り出します。 この プロジェクトは 以前は 群れを指揮する という 名前でしたが、 2007年7月に 72 に変更しました。 我 々人間にとって、 自分たち自身について 知りたい という 欲求は 古代から 変わりません。 しかし、 それは 我々自身の 感覚と 思考力の 限界のゆえに しばしば 困難なものです。 我々は、 他者への 反映として 自身を 観察することが あります。 でも、 それは いつも 不明瞭で、 あいまいで、 多義的で、 不確かなものです。 あるいは 幻想でしかない かもしれません。 どうすれば 我々自身の 真実の 姿を 知る 事が できるのでしょうか。 あるいは、 なぜ、 我々は 我々自身について 知りたいのでしょうか。 ご覧になった 方々が、そんなことに 思いを 馳せる 機会を 提供できれば 幸いです。 こ のシステムは、 抽象画的な様式で、 インタラクティブ かつ 生成的な 描画の アニメーションを 生成します。 そこには、 鑑賞者の 姿も 含まれています。 通常、画面には 抽象的な アニメーションが 表示されますが、 人が 画面に 近寄ると、その姿が 画面に ぼんやりと 現れます。 人が 動きを 止めると、 画面に 写っていた 姿は、 散らばり、 消えて いきます。 それは 病気や 老化によって 起こる 秩序の 崩壊の ようにも 見えるでしょう。 あるいは、 感染した 細菌と 格闘する 免疫系か、 ケガの 回復の ための 自己修復の 過程の ように 見える かもしれません。 病いと 老いは 生老病死という 人間だれしも 逃れる ことのできない 4つの苦しみの 中の 2つです。 4つの苦しみ 四苦 は、 この プロジェクトの テーマの 1つ でもあります。 他 の作品と同じく、我々は ここでも 群れエージェントを シミュレートする技法を 利用しています。 今回は 2,000 個のエージェントが BOID アルゴリズムに 従って、2次元空間上に 群れを 形成し、 画面を 覆い 尽くします。 群れの 描き方には いくつかの 選択肢が 用意されています。 つまり、 三角形、 曲線、 枝、 テクスチャ、 スプレーなどです。 2種の エージェントの それぞれについての 形と 色、 そして、 2種間の 相互作用の 設定により、 様々な 動きを 生み出すことが できます。 また、カメラで 捉えた 動きに 群れの 行動が 影響を 受けることで、 鑑賞者との 視覚的な インタラクションを 実現しています。 同時に 鑑賞者と エージェント双方の 動きに 合わせた 音も 生成されます。 |
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